簿記資格取得のための選び方ガイド

簿記の資格には、主に日本商工会議所(日商簿記)や全国経理教育協会(全経簿記)、さらに日本簿記検定協会(FASS検定)などが提供するものがあります。それぞれの特徴を簡単に紹介しますね。

1. 日商簿記(日本商工会議所)

日本で最も有名な簿記資格で、経理・会計職への就職やキャリアアップに有利です。

級別と特徴

  • 1級:公認会計士や税理士の登竜門、大学レベルの高度な会計知識
  • 2級:中小企業の経理や事務職に役立つ、商業簿記・工業簿記を学ぶ
  • 3級:経理の基礎を学ぶ、企業の事務職に役立つ
  • 4級(廃止予定):簿記の入門レベル
簿記 | 商工会議所の検定試験
各級のレベル1級極めて高度な商業簿記・会計学・工業簿記・原価計算を修得し、会計基準や会社法、財務諸表等規則などの企業会計に関する法規を踏まえて、経営管理や経営分析を行うために求めら…

2. 全経簿記(全国経理教育協会)

日商簿記に比べると知名度はやや低いものの、実務に直結しやすいのが特徴。上級資格は税理士試験の科目免除対象になる場合があります。

級別と特徴

  • 上級:税理士試験の受験資格に利用可能
  • 1級〜3級:日商簿記と同等レベルだが、やや簡単
公益社団法人 全国経理教育協会 ZENKEI 簿記能力検定

3. FASS検定(経理・財務スキル検定)

経済産業省が推奨する資格で、経理・財務の実務スキルを測るもの。簿記というより実務向けの資格です。

検定の概要:FASS検定|FASS 経理・財務人材育成事業 公式サイト
経済産業省が発案し、現役の経理マン1000人が創り、専門家により実証された、仕事の能力を測る診断テスト「経理・財務スキル検定FASS」

どの資格を選ぶべき?

  • 就職・転職・キャリアアップ日商簿記2級以上
  • 実務で使いたい・税理士を目指す全経簿記上級
  • 実践的な経理スキルを学びたいFASS検定

簿記検定の学習におすすめの本は、レベルや学習スタイルによって異なります。以下に、いくつかのおすすめ書籍と選び方のポイントをご紹介します。

レベル別おすすめ書籍

  • 3級:

    • 「スッキリわかる 日商簿記3級」: イラストや図解が豊富で、簿記の知識が全くない方でも分かりやすく学習できます。
    • 「みんなが欲しかった! 日商簿記3級の教科書」: 丁寧な解説で、基礎からしっかり理解したい方におすすめです。
    • 「パブロフ流でみんな合格 日商簿記3級 テキスト&問題集」: 漫画やイラストで楽しく学習を進めたい方におすすめです。
  • 2級:

    • 「スッキリわかる 日商簿記2級 商業簿記/工業簿記」: 3級同様、分かりやすい解説と豊富な図解で学習をサポートします。
    • 「みんなが欲しかった! 日商簿記2級の教科書 商業簿記/工業簿記」: より深い理解を目指す方におすすめです。
    • 「パブロフ流でみんな合格 日商簿記2級 商業簿記/工業簿記 テキスト&問題集」: 豊富な練習問題で、実践力を高めたい方におすすめです。
  • 1級:

    • 「合格テキスト 日商簿記1級 商業簿記・会計学/工業簿記・原価計算」: 詳細な解説と豊富な練習問題で、難易度の高い1級合格をサポートします。
    • 「合格するための過去問題集 日商簿記1級」: 過去問を分析し、出題傾向を把握したい方におすすめです。

書籍選びのポイント

  • レベル: 自分のレベルに合った書籍を選びましょう。
  • 解説: 解説が分かりやすく、理解しやすいか確認しましょう。
  • 問題数: 豊富な問題数を収録しているか確認しましょう。
  • レイアウト: 図やイラストが豊富で、見やすいレイアウトになっているか確認しましょう。
  • 最新版: 法改正などに対応した最新版を選びましょう。

その他

  • 書店で実際に手に取って、自分に合った書籍を選ぶことをおすすめします。
  • インターネットの書評や口コミも参考にすると良いでしょう。
  • TACやLECなどの資格スクールが出版している書籍は、信頼性が高くおすすめです。

これらの情報を参考に、自分にぴったりの書籍を見つけて、簿記検定合格を目指してください。

1. 目標レベルを明確にする

  • 簿記3級、2級、1級とレベルによって難易度が大きく異なります。まずはご自身の目標とするレベルを明確にしましょう。
  • 目標レベルが決まれば、学習計画も立てやすくなります。

2. 学習計画を立てる

  • 試験日から逆算して、いつまでにどの範囲を学習するか計画を立てましょう。
  • 毎日少しずつでも良いので、継続して学習することが大切です。
  • 計画倒れにならないように、無理のないスケジュールを立てましょう。

3. テキストと問題集を併用する

  • テキストで基礎知識をしっかり身につけ、問題集でアウトプットの練習をしましょう。
  • 過去問題集を解くことで、出題傾向を把握できます。
  • 間違えた問題は、必ず解説を読んで理解するようにしましょう。

4. 仕訳をマスターする

  • 簿記の基本は仕訳です。仕訳をマスターすることで、理解が深まります。
  • 仕訳の問題を繰り返し解いて、体に覚えさせましょう。
  • なぜその仕訳になるのか、理由を理解することが大切です。

5. 過去問を繰り返し解く

  • 過去問を解くことで、試験の形式や出題傾向を把握できます。
  • 時間を計って解くことで、時間配分の練習にもなります。
  • 間違えた問題は、必ず復習して理解するようにしましょう。

6. ネット試験対策も忘れずに

  • 近年ではネット試験も普及しています。ネット試験ならではの操作に慣れておく事も重要です。
  • CBT方式の試験では、電卓の操作や画面の見え方など、事前に確認しておきましょう。

7. 積極的に質問する

  • 分からないことがあれば、講師や経験者に積極的に質問しましょう。
  • 質問することで、疑問点を解消し、理解を深めることができます。
  • インターネットの掲示板やSNSで質問するのも良いでしょう。

8. 継続は力なり

  • 簿記の学習は、決して簡単なものではありません。
  • 諦めずに継続することで、必ず合格に近づけます。
  • 時には休憩を挟みながら、無理なく学習を続けましょう。

その他

  • 簿記の学習アプリやWebサイトも活用しましょう。
  • 資格スクールに通うのも、効率的に学習する方法の一つです。
  • 簿記の学習を通して、会計の知識を身につけることは、実務でも役立ちます。

これらのアドバイスが、あなたの簿記検定合格に少しでもお役に立てれば幸いです。